川崎ものづくりブランド
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認定製品〈第2回認定〉
 認定製品第2回認定 > 【KIS-501】 久下精機 | 【リングビー】 三喜工業 | 【SWT-9000シリーズ】 サンコウ電子研究所 |
> 【WINTEX-880A】 太陽電音 | 【湿式プラスチックス処理油化装置】 テスコジャパン |
> 【キットパス】 日本理化学工業 | 【Stag Beetle】 日の出製作所 |
Stag Beetle Stag Beetle
他ではまねのできない難削材の加工を長年手掛けてきた技術に支えられ、高速旋削でしかできない肌理の細やかな仕上がりと精度。使用するブロンズ材は押しだし成形された最高グレードの丸材。100分の1ミリメートル以下の精度で作られたパター
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自社製品開発の醍醐味

「日の出製作所は、自動車部品の下請けメーカーです。特にエンジンバルブの生産をずっとやってまいりました。下請けは大変です。毎年毎年コスト削減が言い渡されますから、必死です。」と話の内容とは裏腹に優しい笑顔で語る岩社長である。日の出製作所は、加工技術の高さで知られ、非常に特殊なバルブを生産している。その中で、秀逸なのが「いすゞ117クーペ」のエンジンバルブである。1968年のジュネーブモーターショーに出品され、世界の賞賛を浴びたジュージアローのデザインによる名車である。当時自動車ファンなら誰もが憧れの車であった。そのいすゞ117クーペのエンジンバルブを製造、1981年まで14年間作り続けてきたのが岩社長である。そのエンジンバルブは、普通は目にすることがないが、今も会社に展示してある。美しいのである。極め付けの美しさがある。しかし、近年はコストが優先されるため、技能的に極めることも少なくなっていると言う。
そこで、岩社長が考えたことは、「消費者に直接会える製品を自社製品として作ろう。」ということであった。何かないか。ヒントは意外に身近にあった。岩社長が楽しんでいるゴルフである。さらに友人の医師から「心臓に一番負担がかかるのが、ホールインしたボールを拾う時だ。」と言うことを聞きアイディアがひらめく。社員には、下請けだけでない自分達の商品を持とうと呼びかけた。岩社長は「ものづくりは夢がなければやっていけません。」と語る。そこから生まれた製品が、「スタッグ ビートル パター」である。

エンジンバルブ製造が生み出すパター
日の出製作所がもつ「精密加工技術」を活かして他とは違うパターをつくり出そうと考えた結果、パターヘッドを一本一本職人が削り出すオーダーメイドの高級パターに行きついた。素材はブロンズ材(黄銅という高級材)を使用し、約2kgの塊を380gのパターヘッドに削りだしていく。この高級ブロンズ材は、比重が8.4〜8.8あり鉄よりも重く、重量パターができた。
フェース面後部にスリットが空いている。フェースを薄くすることで微妙なタッチを得ることができると同時に、これまでのパターとは違う「キーン」という独特の打球音がつくられる。岩社長は、音にこだわっている。それは、削り出しの技術からくるもので、削っている音がいろいろなことを敦えてくれるのだという。「パターも芯に当たったときの音は心地よく、芯を外した音は違う音になります。」と言う。
もう一つのこだわりが、ヘッドの後部にある円形のくり抜きである。ホールイン後に、ホールの中にヘッドを入れるとその円形くり抜き部分に、ホールインしたボールを差し込んで取り上げることができる。まるでボールが吸い付いてくるかのような感触だ。この円形の大きさが精密加工技術の腕の見せ所である。規定ボールの大きさに「きつからず緩からず」はまる大きさにくり抜いてある。
あなただけの一本のパター

このパターは、東京新宿の高級百貨店のバイヤーの目にとまり、現在「IWA COLLECTION」として1本69300円で売られている。岩社長の直接消費者と顔を合わせるという目論みがうまくいった。購入の際は、採寸して注文を受けてから組立・調整を行って納品される。まさに「あなただけの一本のパター」となる。
しかし、これまで親会社の仕様に従ってつくってきたことと、直接消費者に接してつくることの違いは相当に大きかったようである。パンフレットーつ制作するにおいても、これほど時間とお金をかけるものかと驚いたと言う。細かいところにも、ひとつひとつバイヤーの注文が付く。「喧嘩になりましたよ。もう、途中でやめようと思ったこともありました。」と岩社長は昨年の夏を振り返る。「それでも、最後は消費者にものを売るプロが必要だと思いました。今では感謝しています。」と、『ものをつくるプロ』と『ものを売るプロ』の葛藤があった。
一本のパターが社員の目を変えてきている。自分達の名前の製品が市場に出ることの嬉しさは、これまで味わえなかった経験でもあり、削り出しの技術を若い人たちに伝えるということにおいても意義深い製品である。

認定委員の評価
・高い加工技術に裏づけられた美しい製品
・購入意欲をわかせる製品
・工都川崎の金属加工の技術の高さを示す製品
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