工場は、あの昔懐かしい学校の教室の甘い匂いがする。そうあの匂いはチョークの匂いであったと気付かされた。
大山泰弘社長は、「昭和12年に父親である初代社長大山要蔵が、当時白墨(石膏チョーク)を使っている学校の先生に肺結核が多いということを知って、米国にあった衛生上無害の炭酸カルシウムを原料としたダストレスチョークの国産化をめざして、日木理化学工業を設立しました。以来、これまでチョークづくり一筋に現在までつくり続けています。」と静かに語る。現在ダストレスチョークは、ホタテ貝殻が廃棄物として処分に困っていたものを高純度の海洋系炭酸カルシウムとして再生、活用して、より書き味のよいチョークをつくっている。
「キットパス」は、父親がつくったダストレスチョークの発想をもとにして、より利用範囲が広い新しい固形マーカーの開発をめざしたことに始まる。完全に粉のでないチョークづくりであった。半世紀以上、親子2代かけてのチョークヘの挑戦である。
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