| ゼンマイばねをスプリングモーターとした機械式レベル計測器 |
製品は、広範なマーケットのひとつに、社会基盤(インフラ)となる上下水道、発電所、河川管理等、公共施設向に加えて、鉄鋼、石油精
製、薬液、建機、油圧装置、塗料等、省力化に伴う自動化、集中監視、記録計算、遠隔制御、警報等を目的とした、現場に必要な信号出力
に変換して提供する計測機器群であり、開発したスプリングモーターは、そのコアとなる駆動機構である。
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| 古くて新しいローテク技術=スプリングモーター |
身の回りの製品のみならず、生産や管理全てに於いて、エレクトロニクスの発展は目を見張るものがある。しかし、一方において、電気を
利用しない機械式での装置が、今でも技術の基本であることに変わりはない。和興計測社のスプリングモーターは、そのような基本にこだ
わった製品のひとつと云える。
上下に変化するストロークを計測する工業計器は、様々な分野で使われており、特にプラント計装における重要なアイテムとなっている。
その技術は、1900年代に米国のVAREC社が開発した「CONSTANTFORCEMOTOR機構」が主流であり、日本のレベル計の殆どがこの
機構を採用している。構造はステンレスのテープやワイヤーロープを介して、上下に変動するストロークを検出するもので、流体のレベルを
計測するのには端末にフロートを結合する。下水処理水の吐出扉の開度計では扉上部に固定する。要は変動するテープやワイヤーロープ
を忠実にプーリーに巻き取らせるために、一定の回転トルクを持たせた駆動機構にある。VAREC社製の原理と全く異なる発想で開発した
のが、今回のものづくりブランドの認定製品となったスプリングモーター(ゼンマイばね機構)である。
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| ものづくりは一つの確かなテクノロジーから |
ものづくりを業として応分の利益を確保する上で、まず考えることは、限られたコストで顧客の満足が得られる製品としなければならない。
そのために、ひとつの製品にてんこ盛りの多機能を持たせ、ユーザーに必要な機能を選んでもらい量産化していく方法がある。身近にある
製品として、卓上電卓、携帯電話、固定電話、コピー機、パソコンなど、過剰とも思える機能を付加させたクオリティーの競争となっている。
塩崎社長のビジネスモデルの原点はここにあり、ユーザーが求めている製品は、必要な機能のみ享受できるものであれば良いとの確信が
あった。それは100%の受注生産品に繋がり、手づくりによる大変手間暇のかかる製品づくりとなる覚悟を意味しており、企業を拡大するより
も、社会にとって絶対必要とされる企業になることを選んだともいえる。そのことは、他の追随を許さないオンリーワン製品を、社会の要請を
見極めてチャレンジする姿勢に他ならない。ひとつのアイテムで数億の売上げを期待する開発は夢想だにしない。2〜3千万の売上げを
確保できる製品が10数点あれば2〜3億にはなる。40周年を迎える本年、世に送り出した製品の種類は800機種にも及ぶという。全て
ユーザーから開発を求められ造った製品である。ひとつの確かなテクノロジーが広範なマーケットに役立つ製品となることをマーケットから
学ばせてもらったと語る。
次の世代に期待するところは、やはりイノベーションである。どんなに優れたビジネスモデルであっても40年続けば上出来で、若手社員の
台頭に期待し、第2の創業とも云える新たなマーケットを模索、手応えを得ているというその眼差しは青年のようだ。
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