特殊鋼と比して硬度は2倍、重量は40%、高い耐熱性、耐摩耗性、耐電蝕性を実現 |
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鉄は、人類の文明をつくってきた素材である。鉄鋼石の埋蔵量は2006年時点で1,800億トンといわれ、そのうちロシア、オーストラリア、ウクライナ、中国、ブラジルの5カ国に約73%が埋蔵している。年間12億トンが生産されると約150年分の量となる。むろん150年で鉄がなくなるわけではないが、産出地の寡占と算出量の限界から鉄の値段が上がってくることが予想される。「鉄は、使いやすい安い素材ではなくなる。鉄の時代は終わる」という考えから渡辺敏幸社長はイスマンジェイを創業した。
鉄に代わる素材として、珪石(二酸化ケイ素)に目をつけた。二酸化ケイ素はこの地球上に大量に埋蔵している資源であり、例えばサハラ砂漠の砂も二酸化ケイ素である。二酸化ケイ素は、強く酸素と結びついているため、還元作用により酸素を切り離した素材がシリコンとなる。シリコンを合金化することで、鉄に代わる、鉄より機能の高い金属をつくることを目指している。
シリコンと窒素を主成分としてアルミ,酸素を加えて、これらを燃焼合成して得られたシリコン合金が「メラミックス」である。金属(メタル)とセラミックスの性質を合わせ持つ新素材としてメラミックスと名付けられた。ここでいう燃焼合成とは、イスマンジェイ独自の制御型燃焼合成装置によるもので、初期反応が起きれば、その後は自己発熱で連続反応し、燃焼するため、外からのエネルギー(電力)を必要としないものである。このようにしてつくられたシリコン合金に水を加えて真空押出成形やプレスによって成形し、焼結することで鉄の2倍の硬度とアルミ並の軽さのシリコン合金製品ができる。その特徴は、金属メッキが可能、耐摩耗性に優れる、熱膨張が小さい、完全非導電・非磁体性、耐蝕・耐熱性に優れ、フィラー材として樹脂の特性改善が可能などの数多くの特性を有している。
さらに燃焼合成比率を変えた「シリコン合金デュセラ」を開発した。デュセラは、焼結助剤が不要、焼結温度の低温化、焼結後の焼鈍が可能などの金属的特徴をもっている。
新素材となるシリコン合金は、硬くて軽くて錆びないことからベアリング用途に適しており、現在大手外国企業の風力発電機への採用をすすめている。また、自動車メーカからの問合せも多く、耐熱、耐摩耗、軽量などの特性を生かした部品への応用開発が進められている。現在、粉末製造を主として 応用製品を試作 形状品を提案、エンジンの排気バブル,ターボチャージャーベーン,オイルポンプギア,ポンプ用はね、ハニカム等を試作している。まさに次世代の汎用工業材料といえる。新しい時代の幕開けを告げる素材が現れた。
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